知的所有権と多国籍企業:C)種子銀行と公共知的所有権

 1)資本主義にとって、唯一価値あるものは交換価値、市場価値であり、それらは商品として社会の中で人と人とを結びつけている。人間の労働を媒介として加工されたものであるが、人間の労働を媒介に「収奪された自然」が唯一、商品として社会に流通する時、初めて価値評価されるのである。われわれ人間は生産と売買関係を通してそうした価値形成に参加しているわけである。
 資本の階級にとって、交換価値が唯一の価値であり、従って「外的自然」や具体的な有用的な労働によって生産された使用価値は価値の対象ではない。「外的自然」は価値の対象ではないので、その再生産費用は計上されない。

 2)交換価値の自由な発展が、市場原理として世界を支配した結果起こっている地球環境の破壊と生命の危機は、人々に市場価値への批判と市場価値からの脱出−オルタナティヴと多様な価値観を産み出させている。

 3)自然、具体的な有用な労働、使用価値の復権が人々のコミュニケーシヨン・ネットワークの中でいのちを吹き返す流れが模索されている。原種の多様性をまもる地域での種子銀行の設立や、知識や生命そのものを私有財産化する考えに対するオルタナティヴ=公共知的所有権のための運動はそれらのひとつであろう。
(多くのアイディアは「生命の所有権」2001ブックレットによった)


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田中正治
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